官能小説を書き始めた

突然だが官能小説を書き始めた。

いや、僕はもともと趣味で小説を書いていて、別名義ではWEBサービス上でエロ小説を公開していたりもするのだが、ではそれらの作品が官能小説か?と言われるとちょっと自信がない。やっぱり「エロ小説」だという気がする。そういうのじゃなくて、縦書きで、紙の本になってもおかしくない、「ちゃんとした」官能小説を書きたいと思って、模索を始めている、という感じ。

最終目標は新人賞の受賞。
……と大きめに掲げている。簡単じゃないだろうけど、色々思うところがあってこれを目指してチマチマやってみようかなーと思っている。

これが「最後の挑戦」になるのかなー

僕もアラサーを通り越してアラフォーとなり、否応無しに人生の後半を考えるような時期に入ってきた。アラフォーといえば一般的にはどの業界にいても中堅ぐらいのポジションにいておかしくない年代だと思うが、僕はといえば特段のスキルを磨くこともなく安月給の小企業でなんとか生活費を稼いで一応飢えずにやっているという感じだ。会社自体も限界が見えており、先行きを考えると暗澹たるものがある。

振り返ってみると僕の社会人としての経歴は割と悲惨だ。新卒で入った会社を半年で退職して以来、「WEB系の仕事」という共通項だけを最後の砦のように維持しつつ、10社近い会社を転々としてきた。

やっていけないと悟って辞めた会社は自業自得としても、倒産、買収、部署の取り潰し、業績不振による解雇など、不可抗力的な不運にも多数見舞われていて(企業を見る目がないともいう)、なんかもう、どうしてこんな事になっちまったんだ、という思いがする。まあ世代的には就職氷河期を言い訳にしても許されるはずだが、正直なところ社会人適性がなさすぎてどの時代でも落ちこぼれただろうとも思う。

しかし適性が無いなりに発奮し、めちゃくちゃ努力を重ねて「人並みにサラリーマンをやる」という道に方向転換する分岐点は、これまでの社会人人生の中で何度もあったのかもしれないという気もする。そこで方向転換せず、ゴミ社会人という現在の僕へと続くルートを選択し続けてきたのは、他でもない僕なのだろう。

思うに、無意識にそういう選択をしてきた理由は2つある。

1つは、適性のない仕事を人並みにできるようになるために死ぬほど努力しても、普通の人が適当にやった仕事に全然敵わないという事実が、あまりにバカバカしくてできないのだ。おそらく世の多くの人たちは多かれ少なかれこれをやっているんだろう。素直に尊敬する。僕は心が弱いので二の足を踏んでしまう。

もう1つが結構根深くて、僕はまだ自分がクリエイティブな(作家的な)存在として生きていくことを諦めるべきではないと感じている、というのがある。

僕は子供の頃から色々と作品作りをやってきて、将来は何かしらそういう職に、という認識で大学を卒業するまで生きていた。でも現実には生活のために興味も意欲も持てない業界に就職し、「何かを作って生きたい」という感情を殺しながらひたすら日銭を稼ぐしかなかった。

けどやっぱり少年時代に培われた根っこの部分は消えはしない。どんなに押し殺していても、どこかで、例えば小説家に、イラストレーターに、トラックメイカーに、漫画家に、脚本家に、デザイナーに……そういう作家的な何かになりたい、という純粋な憧れだけは残っていて、そういう僕自身が「自分の人生の全てをかけてちゃんと社会人をやろう」という僕を攻撃してくる。裏切るのかよ、と呪ってくる。そのどれもを中途半端にしか突き詰めず、どこにも進めなくしてしまったのもまた僕自身なのだが。

しかし「憧れ」がどうとかも言っていられなくなってきた。
社会に出て約15年が経ち、その間にこんな僕にも妻と子供ができた。当然家庭を守らなければいけないし、そのためには金が要る。健康で文化的な最低限度の生活、に甘んじるつもりがないなら、ちょっと今の収入では厳しい。自分の人生の全てをかけてちゃんと社会人をやらねばならない時期が不本意ながら差し迫ったところまで来てしまっているのだ。

やるしかないのだから、やろうと思った。それには僕の中に住み着く子供時代の無邪気で可能性に溢れた僕を殺すしかない。けど死ねと言って死んでくれるものではないから、最後に本気で一つ挑戦して、「ここまでやってダメだったんだから、観念して社会人としてちゃんとやる事に人生をかけろよ」と僕は僕に言いたい。だからなんでもいいといえばなんでもいい。

本業もある。子育てもある。時間や金はない。その条件下でどうにか「作品」と呼べるものを作り上げられるのはどのジャンルか?と考えたら、自分には官能小説しかなかった。だからこれからしばらくの間は、まあ息抜きに曲を作ったりもするだろうけど、とりあえず人生をかけて官能小説を書こうと思う。最後の挑戦として。

一回応募してダメなら諦めるのか、もう少ししぶとくやるのか、それはまだわからない。でもどこかで「やっぱりダメだったな」ってなったら、その先僕は創作系の趣味がやたらとたくさんある使えないおじさんになってただ死なないように生きることになると思う。ほかに道がないから。

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