コロナと生活

これを書いている今日は2020年の4月1日、エイプリルフールだが、確かに昨今の世界状況を半年前の自分に話して聞かせても「嘘だろ」と取り合わないかもしれない。

いま世界全体、それから僕自身の生活の隅々まで、新型コロナウイルスの影響が影を落としている。こういった経験はこれまでなく、今後もそうあるものではなさそうだから、すでに出遅れた感はあるが日記として残しておこうと思い立った。

コロナ禍

後年読んでわかりやすいように前提部分から書いていこうと思う。

我々一般人が報道で知ることができる限りだが、2019年末から中国湖北省武漢市で原因となる病原体が特定できない肺炎が報告され始めた。当初は野生の野生動物を食ったからだとか、SARSだとか様々な憶測が飛んだ。また後には、中国共産党政府系の武漢ウイルス研究所で人為的に作られたウイルスが原因ではないか、という説もまことしやかに囁かれるようになった。今なお真相は分かっていない。

早い段階でフルエンザ、鳥インフルエンザ、アデノウイルス、SARS、MERSは否定され、新型コロナウイルスとの見方が強まったが、一方でヒトからヒトに感染する確証はないとされた。この段階ではまだ多くの日本人は危機感を抱くどころか「まあ中国だから」と対岸の火事を眺める気でいただろう。

しかし武漢を中心に感染は拡大の一途を辿った。現地ではマスクが不足し、ゴミ袋や果物やブラジャーをマスク替わりにする画像がSNSなどに出回りmemeになった。数十日後、日本でもマスク不足が深刻化するのだがこの時真剣にそう考えていたのは優秀な転売ヤーくらいではないだろうか。

国内初の感染確認

1月16日は僕の誕生日だが、嬉しくないことにこの日本邦でも新型コロナウイルスの感染者が確認された。ただしこれは厚生労働省の発表によれば武漢に滞在歴があり、現地で発症して1月3日に帰国、1月6日に国内の病院を受診したという流れだった。

国内での感染ではなかったが、中国の大型連休である春節を前に、徐々に日本でも警戒論が語られるようになった。理想を言えばこの段階で中国からの入国を厳しく規制すべきだった。しかしインバウンドとの兼ね合いや、おそらく今夏に迫った東京オリンピックの開催を気にしてだろうが、国としてのそうした措置は取られなかった。

ただこの段階ではまだ新型コロナウイルスの影響がどの程度になるか予想ができず、海外旅行者に頼った地方観光地などを見殺しにしてまで感染対策すべきかどうかの判断は難しかったと思う。だから政府を責められはしないが、結果から言えばこの分岐点で選択肢を誤ったのではないかというのはまあ正当な見方だと思う。

春節の始まる1月24日時点で、中国国内の感染者は830名、死亡者25名との発表。信頼できるかわからない共産党の発表でこの数。以後、
27日 感染者2744名、死亡者80名
28日 感染者4515名、死亡者106名
29日 感染者5974名、死亡者132名
30日 感染者7711名、死亡者170名
31日 感染者9692名、死亡者212名
このスピードで膨れ上がり、感染爆発の様相を呈してきた。

ダイヤモンド・プリンセス号集団感染

にも関わらず新型コロナウイルスは自分と関係のない出来事だと考える一般人たちでさえ、徐々にこの件に関心を持ち始めるようになる。それはクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の報道が契機かもしれない。

2月3日に横浜に寄港した同船に対し、海上で検疫を実施。各国出身の乗員乗客の拘束が長引くにつれ世界的にも注目を集めることになった。日を追うごとに感染が判明する人数は増加し、船内の検査体制も問題視された。

神戸大の岩田教授が船内に潜入しYoutubeの動画でゾーニングの不備などを指摘、これも話題になった。各国がチャーター便を出して自国民を帰国させたが、報道によればその際、船内での隔離期間に実効性がなかったと見なし、自国民を帰国させたあと、さらに2週間隔離した。それに対し日本人の乗客は下船後隔離を解かれ、公共交通機関も利用を許された。

批判があり、反論もあったが、結果としてはこの検疫期間に7人が死亡し、下船した元乗客や検疫に当たった職員の感染が相次いで判明した。

マスク狂想曲

新型コロナウイルスの国内感染が明らかになると、日本でもマスクが店頭から姿を消した。転売屋が買い占め、高値でオークションサイトに流したために起きた品薄状態だと言われ、オークション・フリマサイトは商品の削除や出品規制を行ったが、一度品薄になってしまうともうだめだった。高齢者が早朝からドラッグストアに並び買い占め、これだけ需要があると転売屋も尽きない。事実4月になった現在でも品薄は解消されない。

これには大変困った。
コロナを度外視しても、ひどい花粉症の僕はこれからの時期マスクが必需品だ。ありがたいことに実家の両親が心配して入手できたマスクを2月5日、それから3月18日と2度にわたって送ってくれた。これで現在のところ間に合っている。
普段なら日用品なんぞを送ってこられたら「送料がもったいないからやめてくれ」となるが、今回ばかりは心底感謝した。地方に拠点があるというのはこういう利点もあるのだと再認識した。

さらに、マスクでの商売がきつくなった転売屋が煽ったせいか、なぜかトイレットペーパーが品薄になり店頭から消えた。こちらも早朝から高齢者の行列がスーパーやドラッグストアに発生し、転売抜きでも手に入りにくい状態になった。

はっきり言って僕は民衆の行動を甘く見ていた。オイルショックの時代じゃないんだからこの令和の時代にトイレットペーパーを買い占めたりはしないでしょ、と思っていた。でも一度品薄だと聞けば、不安に駆られて「家族のために」「善意で」買い漁るのが人間なのだった。
そして実際、うまくやった転売屋はひと財産築き、買い占めに走った高齢者たちは尻を拭く紙に困ることはないのだ。

世界規模の感染拡大と黄禍論

新型コロナウイルスの感染拡大は中国の近隣国だけでなく欧州へも広がり、特にイタリアでは2月21日時点で3名だった感染者数が2月25日の時点で229名にまで増加し、現在までに多数の医療関係者を含め10万人以上が感染している。スペイン、ドイツ、フランスでも同様に数万単位の感染者数が出ており収束は見えない。アメリカでも3月12日には1000人を突破し、現在では18万人が感染している。

それで行くと日本は2000人前後で推移しており、発生源の隣国としてはよくやってるようにも思えるがそもそも検査数が少なく、結果として数字が出ていないだけとも取れる。後述するがオリンピックの延期が決定しているので、今まで政治的に抑制されていた数字が爆発する可能性もある。

今回のウイルスが武漢発ということもあり、世界各国でアジア人に対する差別や迫害が発生している。アジア人というだけでコロナと呼ばれたり接客拒否、暴力を受けるというものまで見聞きする。そんな幼稚なことがあるのかと疑いたくもなるが、日本のネットでも中国人に対するヘイトが渦巻いていることを考えると仕方ないのかもしれない。

こういう迫害は人権侵害にも思えるが、実際のところ感染初期に中国との関わりを完全に遮断していたら日本も感染が広がりはしなかっただろうし、かつて医療が未発達だった時代、よそ者を時集団に受け入れないことは感染症の予防に大いに役立っただろうから、極めて実効性の高い本能的行動とも言える。

ただまあ自分が対象になると頭にくるな。

コロナと生活

これまでもマスクやトイレットペーパーの品薄など実生活への影響があったが、国内での感染が広がるにつれてそれも深刻さを増してきている。学校の卒業式などの縮小や中止が話題になり、バーチャル卒業式なんていうトレンドも生まれてそれはそれで楽しんだが、ここ東京ではロックダウン、都市封鎖が現実的な選択肢として話題に上がるようになっている。その前段階とも取れる週末の外出自粛要請も実際に発せられ、経済活動にも確実にダメージがでている。

僕自身についてもそうだ。
いまの職場は大企業に常駐するような形なので、都市封鎖がなされたときどうするか、オフィスビル内に感染者が出たらどうなるか、というのは既に検討が始まっていて、主要業務をテレワークで凌げるかとか、都外からの通勤者をホテルに住まわせるとか、そういう所まで行っている。

3月28日、29日 外出自粛要請

この日、首都圏などで不要不急の外出自粛要請が出された。これまでの「人混みを避けるように」というような勧告ではなく明確な「要請」であり、7割の人がこれに応じて外出を控えたという。残念ながら僕は出勤せざるを得なかったが、確かに地下鉄の乗客も少なく、街は閑散としていた。諸外国のように強制力を持った命令が出されているわけではないので効果のほどはどうかというと疑問を感じるが、当然の施策がようやく実行されたなという安心感はある。

また、この自粛要請を受けて、焦燥に駆られた市民たちによってまたも日用品のパニック買い、買い占めが発生した。米やパン、パスタなど麺類などが店頭から姿を消し、大変迷惑した。

3月30日 志村けん死去

志村けんが新型コロナウイルスに感染して帰らぬ人になった。

僕はドリフ世代ではないが、その後の志村氏の活躍期と小学生時代がモロ被りなので思うところは大きかった。ただ死んだと言われてもそれなりに感慨深かったと思うが、これだけの有名人がこの時期にコロナで死んだというのは、言い方は悪いがある意味よかった気もする。知らない人が何百人死んでも他人事だが、幼少期の思い出を形成するようなコメディアンが死ねばテレビ人間でも「コロナってヤバいのでは?」という認識に至るかもしれない。

3月31日 

スーパーに在庫が少し戻っていたため米とパスタを一応買っておいた。買いだめするのもなんだか気がひけるが、今後都市封鎖となればさらに日用品や食品の品不足に拍車がかかるだろうから、過剰にならない範囲で備蓄をするのがいいのだろう。

4月1日 なんか体調が悪い

こんな記事を書いていながらなんだが、朝からなんか肺に違和感がある全身にも軽い倦怠感。熱を測ると37度ある。コロナが疑われる場合37.5度が4日以上続けば受診が必要ってことなので、その範囲にはまだ入らないが、未経験の症状なのでもしやとは思っている。

まあ特効薬がない以上食って寝るしかないわけだからそうする。明後日まで三連休なのでせいぜい休もう。

4月4日 自宅勤務になるかも

体調は万全でもないが熱もないし普通に出社。
職場で、各メンバーの自宅にテレワーク可能な環境があるかどうかの調査が始まった。まだ簡単な聞き取りのみだし実現できるかもわからないが、状況によっては強行せざるを得なくなるだろう。

クライアント側の職員がひとりコロナに感染してしまい興業が中止の瀬戸際に立たされているのに加え、職場ビルに複数の感染者が出た場合は建物ごと封鎖かも、という噂が出ていて、それを受けての話だから、ポーズだけということはなさそうだ。

普段と変わらぬ業務をこなしながらも、そういう非日常的な話題にざわついたりもする。クライアントが手ピカジェルを配ってくれる。昼休みに外に出れば通りも公園も閑散としている。サイレンが鳴って町内放送が外に出るなと呼びかける。

恐ろしさと同時にこの非日常、何かが起こる予感、あるいは起こっている実感に沸き立つ心を自覚する。楽しい。給付金欲しい。

給付金といえば政府が全世帯に10万配ると言ったりそれは嘘でどん底の困窮家庭と年寄りだけに30万とか言い出したりするものだから、僕のような貧乏人としてはかなり揺さぶられている。安い賃金で休むこともできず働いている家庭持ちの労働者が一番(かはわからないけど相当)きついと思うのだが、そこは「自己責任だから救済の必要なし」ってことになるのが今の政権のやり口なんだろう。金持ちと老害がどんどんコロナで死んでほしい。

4月5日

職場ビルの別のフロアで感染疑い者が出たらしい。テレワークも現実味を帯びてきた。そうなったらさすがにパソコン買い換えさせてもらえるかな。でも仕事用って考えたら、コスパとスペック重視でWindowsにするってのも考えなきゃかもしれないな。「MacとWinどっちも日常使いしとかないとなんか不安」っていう強迫観念があるから現時点では結構抵抗あるんだけど……。

なんとなくだけど、東京の新型コロナ感染爆発は避けられないのだろうという確信が湧いてきた。身近に感染者の話題が迫ってきていることや死亡率を考えると、明らかに報道に出る数字が小さすぎるのを感じる。要するに感染者が少ないんじゃなくて検査数が少ないということだろう。

これ言うとあれだけど、東日本大震災の初期の報道で、死者・行方不明者の数が数十人と言われていたのを思い出す。僕はテレビの前で「ふーん、あの津波でそんなもんなのか」と思ったが調査が進むとすぐに数千、数万と犠牲者数は増えた。現状、新型コロナの感染者数は増え続けていて僕らは「怖いね」なんて言ってるが、まだまだ「ふーん、けど東京でもまだこんなものなのか」っていう初期段階であって、全貌が見えないから規模の小さい数字しか出ていないだけで実際はもう東京なんかはズブズブに浸かってるんだと思う。なんなら僕もすでに感染している可能性も高いと思う。COVID-19が感染したら血を吹いて苦しんで絶対死ぬ、みたいなウイルスじゃなかった幸運に感謝しなければならない。

最寄駅から自宅までの道すがら、「三密」の権化たる飲み屋が数件、テイクアウト主体の営業に切り替えているのを見る。利益率の高い酒が売れなければ厳しいのは一緒だろうけど、まあ休むよりはマシだし従業員を切るわけにもタダで養うわけにもいかないという感じか。

気休めだが今日から帰宅後はシャワーを浴びてから家族と接することにする。二回も風呂に入るのは疲れる。

4月6日

テレワーク、実現路線で動いているらしい。セキュリティ面も考慮して、全員に共通のノートPCを支給してもらえないかクライアントに掛け合うようだ。それを聞いたときは(さすがにそれは無茶では?)と思ったが、確かにお堅いクライアントなので委託先の社員の自宅PCでの作業には難色を示しそうではある。コスト面で折り合いがつけば支給はありうるかもしれない。それでクソPCがきたら普通にきついけど……。

4月7日 緊急事態宣言発令と覚悟

クライアントの内部で感染者が増えたようで、うちの会社への影響も心配される。先日から話に上がっていたテレワークについても、クライアントからは「業務担当者を二班に分け、交互に出勤させる」という提案がされていて、それはいいが、実際に稼働した時間しか給料は出さないと言っていてそうなれば大変困る。困るというか横暴でしかないと思うが、そもそもうちの経営陣も業務委託と特殊派遣の中間みたいななぁなぁの業態でずっとやってきてしまっている落ち度がある。いざとなれば見限って次の職場を探す覚悟を決めることにするが……この状況で見つかるか? 危機感はかなり高い。

午後には東京を含む都市部に緊急事態宣言が出された。言葉の響きからして非日常感にワクワクしてしまうが、実際のところインドア派の僕の生活はほとんど変わらなそう。日本の緊急事態宣言には法的強制力はなく、企業等の休業に対する保証も十分ではない。確かに外出する人間は減っているようだが多くの職場は生き残るために平常運転せざるを得ない状況であって、全体としてみるといつも通りになりそうだ。

帰宅途中、灯りの消えた飲食店のカウンター席で壮年の男性が放心したように椅子に凭れているのを窓から見てしまった。彼かオーナーか店長か……。新型コロナがいくつもの人生をへし折っていくのを目の当たりにした思いだった。そしてこれはまだ始まったばかりなんだろう。

4月8日

緊急事態宣言発令後初の休日。
普通に買い物に出るがやはり街に人は少ない。そしてトイレットペーパーとマスクは依然として足りていない。毎朝行列を成して買い溜めを進める老人たちが早く他の生き甲斐を見つけてくれるといいのだが。

テレビをつければお昼のニュースで各スーパーの営業状況なんかを報じている。生活の維持に必要ではない不要不急の外出を控えるように、と繰り返しアナウンスされる。

もちろんその通りにしているが、すなわち平素通りである。

4月10日

職場でマスクの着用と毎朝の検温が義務付けられることになった。検温については自己申告だから名目上のポーズではあるが、マスクは支給もないので個人で確保しなければならない。この状況が続けばいずれ布製を自作するしかなくなるかもしれない。自作マスクに必要なゴムが不足し始めているという話を聞いたので、これは確保しておいたほうがいいのだろうか? 品薄といえば、体温計をもっていない社員が薬局やスーパーで買い求めようとしてもおいていなくて困っている、という状況もあるようだ。

いよいよコロナに迷惑をかけられている実感がわいてきた。

4月11日

今日も出勤だったが流石に通勤電車はガラガラだった。職場関係者の感染が徐々に明らかになってきており、クライアントの拠点も一つ封鎖された。僕らのところもリモートワークになるか、解雇されるか、もう遅かれ早かれという感じになってきた。

仮に出勤日数が減らされて収入が落ち込んだ場合、30万の給付金がもらえるかもしれない。トータルでプラスになることはないかもしれないが、どうせなら欲しい。我が家のように「貯蓄はできないがギリギリ暮らしていけてる」って世帯が一番やばいことになりそうなんだよな。いざとなったら大胆に動かないといけないかもしれない。

安倍首相も緊急事態宣言の出された都市においてオフィス出勤者の7割を削減するよう要請する声明を出した。休業補償や一律の給付金がほぼ皆無の状態だから非難轟々ではあるが、おそらくほとんどの市民が最も影響を受ける医療崩壊という事態を防ぐためにはできることはやったほうがいいのだろうとは思う。しかしやはり金だよな。生きるために死ぬわけにはいかない。

4月12日 金の心配ばかりしている

職場ビルに常駐している業者で感染者が出たらしいという情報が入った。また別のフロアでも確定診断のない「疑い」例が出ている。元受けの会社では完全にストップあるいは自宅勤務に移行している部署も出ている。

ただ僕らがやってるのはWEB系の、広報に近い部分なのでなかなか縮退させるわけにいかないというのがクライアントの感覚のようだ。まあそれはそうだろう。

もう早く自宅勤務か休業にさせてくれという思いもあるが、うちは孫請けなので仕事が減ると単純に実入りは減る。その損を会社が飲み込んでくれればいいが、そうでなければすぐに家賃が払えなくなるので複雑だ。うまいこと補助金をもらえるように持っていければいいが……。

4月16日

緊急事態宣言の対象を全国に拡大することが決まる見通し、との報道。やるなら最初からやるべきだった。

さらに給付金の話についても動きがあり、「収入激減世帯に30万」ではなく「国民に一律10万円」という話が出てきた。我が家としてはこちらがありがたいが、与党は30万の案に固執し、一律10万をやるなら30万のあと(第二次補正予算)でという思惑らしい。素人考えでも「いいから早くやれ」と思うが、まあ政治家は実際には国民のことも経済のことも何も考えてないと思う(自分が政治家になっても同じだと思う)ので、のんびりでも仕事をしてくれてるだけ儲けもんと思わなければならないのかもしれない。

職場の感染予防策についても動きがあったが、基本はチーム分けして交互に出勤し、足りない分をリモート勤務で補う、ということになりそう。クソめんどくさいうえに在宅勤務できる回数もそう多くないし、まあ期待外れ以外の何物でもない。
それよりもこの件で元請けの現場リーダーが完全に僕らを人足扱いしているのがはっきりしてきて失望感が大きい。僕がかつてここで働いていた三年前は別の古株のリーダーがいて、彼は変人ではあったがうちのメンバーを(少なくとも名目上は)対等なパートナーとして扱ってくれた。一方新リーダーはおそらく我々との契約を切ってそれを業績にしたいのだろうと思われるので、コロナはいい口実なのかもしれない。辞めたい気持ちが膨らむが、さすがにこの情勢に健全な転職は無茶だろうな。

4月22日

ようやくというか急遽というか、元請けから唐突に要請があり明日からコロナシフトが敷かれることになった。やはりメンバーを二班に分けて交互に出勤し、それだと人手が足りなくなるのでその分を在宅勤務で補う、という形になる模様。単純に感染者が出たときに全員が濃厚接触者扱いになって現場が崩壊するのを防ぐ、という趣旨だろう。とにかく面倒だけど在宅でやれる日数が増えればこれはありがたい。子供もしばらく幼稚園休みだろうから仕事になるのかというと疑問だけど、ライトな作業を担当することになりそうだから回るだろう。

色々めちゃくちゃになるけどやはりこの非日常にはそこはかとない高揚感がある。なるべく長く記憶しておきたい。

4月26日

不完全な在宅勤務体制の問題点はわかっていたが、危惧した通り昨日、今日と出勤者の負担がかなり大きくなっている。僕も夜間に一名で諸々対応しなければならず、すでにストレスで胃腸を壊しそうだ。ただ正直残業時間が増えるのはありがたい。スーパーの割引が減っていて生活費が嵩んでおり、少しでも金が欲しい。

家にいる時間が増えて再認識したが、幼稚園がずっと休みの娘も日々の生活への飽きと鬱憤がたまっている。思い切り遊んでやれればいいんだけど親の側の心身がついていかない。公園を走り回るのも気が引けるし。家遊び用に欲しがっていたジェンガとかパズルとか買い与えたりもしているが、本人はYoutube動画を見たがるばかりで悲しくなる。

アマプラなんかで名作アニメでも見てくれればと思うが、娘は僕に似て映画など一つのものをじっと見ることが苦手なので今のところ難しい。次から次へと興味が移るのをいい具合に生かしてあげないと落ちこぼれると思う。どうしてやるのがいいのかわからないのは悩みの種だ。

ずっと子供に付きっ切りで妻も大変だろうとは思うが、本音を言うと、僕が在宅勤務しているときの彼女は普段よりよく働いているように見える。ツイッターの投稿は減り、食器を洗い、掃除機をかけている。いつもは本当に必要に迫られないとやらないのだが。同じ家に仕事をしている人間がいると自分も働かなければという気になるのだろうか。

たぶんだけど、在宅勤務で家にいる夫に「なんでそんなに怠けてるんだ、ちゃんと仕事しろ!」とか言われて頭にきている主婦は少なくないんじゃないだろうか。ついそう言ってしまう夫の気持ちはわかる。ママ友付きあいなんかを加味すると主婦業が楽だとは全然思わないが、やはり金のかかった「業務」と比べてしまうと真剣味とスピード感が全然違うんだと思う。

コロナで炙りだされる意識の違いが今後いろいろな場面で影響を及ぼしだすんだろうな。

4月29日

実家から支援物資が届いた。マスク50枚に消毒グッズなどもろもろ、娘の菓子と玩具、それから現金まで。こういう時だからとにかくありがたい。今できる親孝行は娘の写真を送ることくらいなので、ドカドカ送ってやった。

ちなみに今日も在宅勤務だったが相変わらず基本的にやれることがないのでメールチェックをするだけである。もちろんそれだけのためにPCの前に張り付いてはいられない。なので暇つぶしに会社とは関係ない個人的な作業をやっているのだが、これが面白いように捗る。例えば僕が2018年前半からちまちま続けてきた「イラレで大量の画像を作成する」というタスクがある。これは数ヶ月単位のブランクを何度も挟みながらあと10〜15%程度ってところまできていた。これまでのペースだとまだしばらくかかる予定だったが、なんと在宅勤務の1日ですっかり終わってしまった。

結局、娘の世話をしながら自宅でスキマ時間に作業をしようと思っても全く進まなかったのが、「勤務中だから」と子供を締め出してじっくり机に向かったらがっつり仕事が進んだということだ。子育てが如何に大人にとって害悪かというのがよくわかる例で、こんなに辛いことをしているのだから国はもっと子育て家庭に金をばら撒け、と思ってしまうが、はっきり言って子育てをすると自己研鑽もできず労働力としての価値が下がり社会貢献度も落ちるわけだから、国だってそんな人間に税金を注ぎ込みたくはないだろう。

だからどう考えても「仕事と家事育児をそれぞれ夫婦で分担」は間違っていて、妻側は不本意かもしれないが家庭での幸せを追求してもらって、夫は仕事や技術・地位の向上に専念するのが合理的だ。バブル以前の日本ではそれがうまく行って「一億総中流」が実現したのではないか。こんなこと書くと怒る人が絶対いると思うけど、実際ハンパな「平等」は逆に格差を生むというのは間違いないように思える。

コロナで色々なことがはっきりしてくる。

5月6日 ゴールデンウィークは家で

まさにGW真っただ中だが、少なくとも都内の僕の目の届く範囲では自粛ムードが生きていいるように見える。まあ僕は連休ないんですが……。というか幼稚園も休園状態で子供がずっと家にいるから遊んで遊んで~でパパは休むどころではないのだよね。

遊具が封印された公園

テレワークからの遠隔会議、「ZOOM飲み」なんかの流行で、またバ美肉、Vtuber、とかその界隈に意欲がわいてきてる。正直家族の前でYoutuber喋りもバ美肉の演技もゲーム実況もしたくないので今は何もできんな、という感じになっている。富豪になって趣味用のワンルームマンション借りたいな。

ところで話は変わるが、久しぶりに世界のコロナ情勢を見返してみる。
新型コロナウイルス感染に関する数字をしばらく出していなかったが、現在最大の感染国はアメリカとなっており、117万人が感染、死者も6万を超えている。欧州ではイギリスの死者数がイタリアを抜いて3万人に迫っている。いずれもロックダウンを実施している国だ。

一方、集団免疫を得ることを目的として極端なソーシャルディスタンス規制を行っていないのがスウェーデンだ。5日のデータで感染者22,721人、死者2,769人とまあそれなりに被害は出ているので批判もあるのだが、死者の多くは老人であって「福祉大国」のスウェーデンとしては将来の医療費が削減出来て願ったり叶ったりともいえる気がする。狙ってやってるんじゃ……と言われても仕方がないだろこれは。いずれにしても自粛お願いベースであるにもかかわらず、感染爆発している他の欧州各国と比較して戦況がマシなので、第二波を考えると集団免疫戦法も意外とアリなのでは?

そして日本はどうか。
検査数が少ないということを加味して見ないといけないが、感染者15,231人、死者521人で割とよくやっているように見える。狙い通りかわからないが、いい具合に推移している。個人的には老人がどんどん死ぬスウェーデンが少し羨ましく感じはするが。でもそのスウェーデンじゃないけど、もしかすると東京などは集団免疫に近い状態になってきているのかもしれない。国として狙っているとしたら「検査数抑えて医療機関が持ちこたえているうちに気が付いたら集団免疫ができていて結果オーライ」ってところだろう。ピークオフしているともいうが、まだ先は見えない。

あとコロナは全然関係ないが、先日我が家に羽アリが大良発生した。風呂場の柱や居室の壁の隅に散乱されていたようで、気が付くと大量の(数百、では済まないほどの数)の成虫が孵化して家の中に行列を作っていた。幸い孵化から間もない状態で発見できたので、うまく飛べないところを掃除機で一網打尽にできたが、娘は泣きわめくし妻は二階から降りてこないしで、僕が心を無にしてひたすら処理したのであった。

思えば前日あたり、なんか生臭いというか土臭いというか、湿っぽい臭いがどこからかしていた。あれが幼虫たちが孵化する匂いだったのだろう。いらぬ知識を身に着けてしまった。今後同じ臭いがしたら産卵に適してそうな場所をチェックしたい。ちょっと調べたところ間違いなくシロアリっぽいので、大家か管理会社に連絡したほうがいいだろう(気が重い)。うちは築50年以上の借家なので、まあ限界感はある。富豪になって引っ越したい。

5月9日 緊急事態宣言が5月31日まで延長、「新しい生活様式」へ

とまあ、そういうことを政府は言っている。感染の第一波はピークアウトし、地域によっては「8割減」を求めないとしながらも、緊急事態宣言は全国で月末まで延長された。これには「念のため」感がうかがわれ、僕にとっては残念ながら事態は収束に向かっているように見える。

しかし厳格な自粛が説かれる地域でも、また緊急事態が過ぎた後でも、新型コロナを前提とした「新しい生活様式」が求められると言われている。具体的にはやはり人と人との接触を減らしたり、マスクをするとか、できる人はテレワークとか、今やってるようなことを油断なく続けようという事らしい。テレワーク体制が継続できれば嬉しいが、うちの職場は無理だろうな。

そうそう、シロアリの話は不動産屋と大家に連絡した。大家が一応見に来て、消毒業者が点検に来ることになったが、このコロナの中だからいつになるかわからない。まあ借家だから気長に待てる。

5月15日 金だ!

僕は国民一人当たり一律10万円の特別定額給付金の給付を心待ちにしている貧乏人だが、その申請書類がようやく届いた。

あといつだったか忘れたがアベノマスクも届いていた。

東京は依然として自粛生活が続いているが、感染拡大の危険性が低いとみなされた39の都道府県では緊急事態宣言が解除された。段階的に経済活動を再開させるとのこと。賛成だ。

僕自身は自粛生活で大きなダメージを受けていないばかりか、在宅勤務もできて新型コロナに感謝しているくらいだが、経済全体を見れば自粛継続には無理があるのは一目瞭然だ。新型コロナウイルス感染症の症状が病人や老人以外にとっては比較的軽そうなことを考えると、過度に恐れるよりはある程度リスクをとって経済を回す方が得策だろう。

6月19日 自粛解除と新しい生活様式

いつしか都内でも自粛要請が解除され、街にはある程度人が戻っている。娘の幼稚園も始まった。

ただ僕の職場では部分的な在宅勤務が続いているし、マスクも必須だ。どこのだれが感染疑い、みたいな話もたまに聞こえてくる。幼稚園だって無期限で時短保育だ。

新型コロナは全然収束していない。けれど生活は続いていく。

うちも主にスーパーの実質便乗値上げもあって財布事情は苦しいが、首をくくるほどでもない。まだしばらくは少しだけ慎ましやかな生活が続くのだろう。

ただ僕は新型コロナに感謝している。パンデミックによって色々な既存の価値観が壊れ、新たな展開が見られたからだ。社会規範が緩めば、何か新しいことが起きる。それは足元が揺らぐという事でもある。不安定だが、もともと生命はそういうものだ。そこに力が発生する。

BLM運動なんかはあんまり褒められた動きをしてないが、明らかにコロナのカウンターだろう。もちろんそれだけじゃなくて、これから遅れてくる第一波や自粛の影響がどんどん発現し、力場が歪む。そこではまた何かが起こる。気を付けなくてはならないのは、我々民衆もその力に群がることはできるが、権力者や野心を持った者はそれに先んじて力を操ろうとするにちがいないということだ。

令和になっても新しい世界は訪れなかったが、ポストコロナ世界は平成とは違ったものになるだろう。じっくり見ていきたい。

新型コロナについてしばらくこの記事を更新し続けてきたが、ひとまず第一波を乗り切った?ここで、いったん締めたいと思う。このまま収束してくれればいいんだけどねえ。そしてテレワークは定着してほしい。

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