読んだ本(2020.1)

5つの謎からわかる宇宙 ダークマターから超相対性理論まで

これ面白かったですね。ダークマター、ダークエネルギー、素粒子、ニュートリノ、インフレーション理論、超対称性理論……平易に説明してくれるんですが、読んでも何一つわからなかったし、科学者たちも「わからない」と言ってるのが面白い。しかもわからないなりにわかった気にはなれて、日常会話には使えそうなところがまたいい。図書館の本だけど手元に置いて度々読みたいな。宇宙(あるいはこの世界)に関する細かいことは日常的には考えなくても良いことばかりだが、そういうのがリラクゼーションを生む。ZENである。

宇宙からみた生命史 (ちくま新書)

生命とは何か?というのを、宇宙から(アストロバイオロジー的な観点から)じっくり見直していく本。著者が化学の人で、化学式が多用されるので僕のようなバカには催眠効果があるが、後半は地球外生命体の存在にも厚めに触れていくワクワク感のある構成。特にハビタブルゾーン(生命が存在できる条件が整っている領域)の捉え方の今昔について書かれている部分が気持ちよかった。

従来のハビタブルゾーンの考え方では、地球生命の形態に合わせて「液体の水が存在できる」というのがかなり重要なファクターだった。僕は小学生の頃からこの考え方には納得がいっていなくて、「地球生命はH2Oをありがたがってるけど、我々にとっての水と同じ感覚でたとえば塩酸を利用している生命だってありうるのでは?」と考えていた。まあさすがに塩酸は厳しいかもしれないが、例えばメタンの海にもその環境なりの生命が生まれうる、というところまで本書では言及されていて、子供の頃の自分を認めてもらった気持ちになれた。既知の事柄を特別視して固執することに価値はない、というのはこの本に通底しているテーマである。

この分野に興味がなくても、さらっと読んだ後に視野の広くなる一冊だと思う。

オーケストラ再入門

これは期待とは違い、音楽が趣味の大学教授によるオーケストラにまつわる随筆集だった。

正確な引用ではないが、筆者が以下のようなことを書いている。

オーケストラ、クラシック演奏者は幼少時代から楽器の訓練を始める、はじめは音も鳴らない。ときに自主的に、しかし多くの場合親などの決定に従って、彼らは厳しい訓練の末に演奏技術を身につける。ほぼ例外なく、演奏者にはそうした経緯がある。より高度な訓練や演奏の現場に入ってしまうと、そのことは遠く霞んで意識もしなくなってしまうが、 彼らの意識や行動に対して、準拠すべき通奏低音のように影響を与え続けている。見えないし顕在化し得ないが共同性として在る。

これは他のあらゆるコミュニティにも置き換えられる話だと思った。外部の人が今目の前に見えている現象だけを参照していると見えない共同性は確かにあるなと。「陰キャあるある」みたいなのが盛り上がるのはその地下水脈が反応するからかも知れない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました